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編み物ユーチューバー著作権裁判の原因を完全に理解した


最近のTwitterで、写真や英語や音楽などの分野において、専門家ほど謙虚で、素人に毛が生えた程度のレベルの人ほど自分の能力を過信する傾向にあるというネタが流行っていました。

これに関連して、ITやwebデザイン関連の分野で、「完全に理解した」というジョーク(?)があります。本日のサムネイルは「完全に理解した」と思い込んでいる人が書いたコードがずれてしまうという、「完全に理解した」を象徴する画像です。

関連する用語として「ダニング=クルーガー効果」なるものがあります。次の記事の2ページ目に詳しく書かれていますが、少し過激にも思えるタイトルの現象について説明されています。該当のページ以外も、例えばハンドメイドの作品や自分のスキルといったものを人の心理を突いてどううまくお客様に販売するかという点で参考になる、「おとり効果」「選択肢過多効果」などが載っています。
関連リンク:なぜ能力の低い人ほど自分を「過大評価」するのか

「能力の低い人」とはひどい言い方ですが、正確には「能力が低い」というより、俗に言う「素人に毛が生えた」程度のレベルが一番根拠のない自信につながりやすいと思います。次の図は陸上競技に関するwebサイトからお借りしましたが、図で示すとこのような状況です。

ダニング=クルーガー効果(知識と思考を深め続け、実践し、挑戦し続ける選手や指導者)

今思えば、私も専門分野である化学に自信があったのは受験生の頃までで、大学生になってから、その後に教員になってからは勉強すればするほどわからなくなっていくような感覚に陥っていますが、この言葉で説明がつくと思います。

とはいえ、勉強やスキルにせよ趣味にせよ、素人に毛が生えたくらいの自分がまるですべてをものにしたかのような自信満々の状態を通ってこそ、楽しみながらそれより先に進めると思うので、必ずしも害のある思い込みや認知の歪みとは限らないと思っています。

多くの人はこの素人に毛が生えた自信満々の状態から少し先に進めばかえって何もわからないことを自覚して謙虚になる時期に突入すると思うのですが、時々この状態から脱し切れないばかりか、自分の知識や能力を過信して人に迷惑をかけてしまうことすらあるのではないかと思います。

編み物ユーチューバー著作権裁判に至った原因は以上の通り、被告が編み物を「完全に理解した」と思い込んでいるということだと考えました。今回の投稿はタイトルも込みで一種のジョークであり、これだけで説明がつくわけではありませんが、一つの原因としては想定できると思っています。

Posted in 編み物著作権問題

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