メニュー 閉じる

編み物ユーチューバー著作権裁判 提訴に至るまでを読み解く


昨日のブログにまとめた通り、様々な報道機関によってこの裁判が取り上げられ、Twitterなどでも反応が見られるようになりました。どの機関も共通して「ユーチューバー同士のトラブル」として報道していることも、多くの方が関心を持つことにつながったと思います。

この記事および今までの記事は誰もが知りうる情報や公開されている(されていた)情報をまとめたものであり、それ以外の情報を暴露するものではありません。

私がこの問題について最初に取り上げた記事はこちらです。
編み物著作権問題について 時系列まとめと思うこと

動画はこちらです。

この記事は当時特に話題となっていたL氏に関する件を中心にまとめているので、「提訴された件は氷山の一角」ということがおわかりいただけたらと思います。原告と同様の被害に遭った方は少なくとも5人と推定されます。

今回の裁判について
京都地方裁判所
原告 Y氏(被害チャンネルのうちの1人)
被告 S氏およびのちに明らかになった共同運営者とされる人物
報道各所で「被告はユーチューバーの40代女性他1名」などとされているのはこの共同運営者であり、誤解を招きそうな書き方の記事もありますが他のユーチューバーではありません。

実は当該記事で、詳細が明らかになる前に原告Y氏の動向について誤ったことを書いていましたが、現在書いている「一方的な言いがかり」が正しく、被告S氏の動画を参考にした事実はありませんでした。申し訳ございませんでした。

2020年2月中旬、被告がコミュニティ投稿に原告のブログ内容を晒し(該当の投稿は既に削除)、原告がこの件の影響を恐れ、ブログを一時的に閉鎖していました。その中で、原告によって削除された動画は独自に考えた編み方の動画であり、他の動画のパクリなどではないことが明確に主張されています。数十分の動画で説明できる編み方は限られているので、たまたま似ている部分があって言いがかりをつけられたと考えられます。

YouTubeでは、形式上の不備がない正式かつ有効な申し立てを受け取ると、申し立てが正当かどうかにかかわらず動画が削除されるというシステムです。申し立ての正当性は異議申し立てをする、裁判を起こすなど当事者同士あるいは法的な判断によって証明することになります。今回の件はこのシステムを悪用したものと考えられます。とはいえ、申し立てが虚偽や誤りであった場合のチャンネルへのペナルティや申立人の住所・氏名など個人情報が権利を侵害していると思われる動画のチャンネルに通知されることを考えると、普通は軽々しく乱発できるものではありません。

被告は「著作権に関して十分検討した上で申し立てを行った」「原告は異議申し立てができた」と反論しています。著作権侵害申し立ては厳しい同意事項が多く、よっぽど自信を持って主張できないと申し立てる気にすらなりません。異議申し立てについても、著作権侵害をしていないと自信を持って主張できることは当然ながら、住所・氏名などの個人情報を申立人に通知する必要があり、申立人に個人情報を知られるというのは二の足を踏んでしまう人が多いでしょう。相手を説得して撤回してもらうのが一番丸く収まるのですが、それが可能な相手なら裁判にはなっていません。原告からの代理人弁護士を通した質問にも回答が得られず、そればかりか同じような申し立てを再び送ることをほのめかすようなコミュニティ投稿もあったため、提訴に至ったと考えられています。

あと、私事ながら旧ブログは被告に早々と目をつけられ、削除請求に遭いました。最終的に請求は通らなかったのですが、全く同じ内容のサイトが存在するのは当サイトの運営上よろしくないので旧ブログの記事は非公開にしています。全データを引き継いだので当サイトでも過去の記事は読めます。

おそらく日本初のYouTubeにおける著作権を扱う裁判として、今まで以上に多くの方の注目を集めるでしょう。民事裁判はどうしても賠償という形の決着になってしまいますが、個人の間にお金の動きが発生することより、提訴によって広く報道されこの問題が注目されるようになっただけでも意義があります。この件の判決が新たな「判例」としてインターネットのある生活に影響するであろうことが重要であると考えています。

Posted in 編み物著作権問題

Related Posts

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です