こんばんは。編み物著作権問題は何かあちこちに飛び火していて、当初の編み物に関する不当な著作権侵害申し立てについてのみではなく、同一人物であると思われるアカウントによる他サイトでの無在庫転売の疑惑に着目している人、知的財産権の面に着目している人など色々な人を巻き込む事態になってきてしまいました。
編み物以外の面からこの話題を知った人と元々編み物が好きな人では、どこに重点を置くかが違ってくることから、認識や論点のずれを感じることがあると思います。全ての元凶と手口ははっきりしているので、引き続きそちらに注意を向けておきましょう。
先日のブログで取り上げた「不当な著作権侵害申し立てに対する質問」に関して、本来ならメールで正々堂々と著作権侵害の根拠となる資料を提出するか、それができなければ申し立てが勘違いであったことを認めて謝罪するかのどちらかの対応をすることが筋だと考えますが、案の定どちらでもなかったようです。
YouTubeから手遊び小町に次のようなメールが届いたそうです。また、同様のメールは2020/05/08に発表された「著作権の申し立て先に質問した全文」のみでなく、2020/05/10に発表された「動画を1本削除された会員の警告が消えました」にも届いたそうです。メールは対象の動画が異なるのみでほぼ同じ文面であったとのことなので、おそらくYouTubeが申し立てを受け取ったことを通知するだけの自動送信であると考えられます。
親愛なる手遊び小町Maiko craft
これは、あなたのコンテンツに関して個人からプライバシー侵害の申し立てがあったことを通知するためのものです。
(以下省略)
これを受けて、YouTubeにおけるプライバシー侵害の申し立てについて詳しく調べることにしました。
個人情報の保護
コンテンツを削除する基準
YouTube では、個人の特定が可能かどうかを判断する際に以下の点を検討します。
・画像や音声
・氏名
・財務情報
・連絡先情報
・その他の個人情報
また、別のページの「プライバシーガイドライン」によると、次のような基準がわかりました。
個人を一意に特定できるコンテンツは削除の対象となります。
今回の件では、「誰にでも公開されているチャンネル名を挙げた」だけであり、「個人を一意に特定できるコンテンツ」とはいえないと考えられます。
ここからプライバシー侵害の申し立て手続きをシミュレーションします。他のYouTubeにおける申し立てと同じく、原則としてプライバシーを侵害された本人による申し立てが必要となります。
プライバシー侵害の申し立て手続き
申し立ての対象となるコンテンツでお客様個人を明確に特定できることをご確認ください
…???
名前や顔などの明確に特定できる情報は何もないと思います。
↓
プライバシー侵害の申し立て手続き: ステップ 2/6
嫌がらせかプライバシー侵害かを区別するよう促されます。
↓
プライバシー侵害の申し立て手続き: ステップ 3/6
アップロードしたユーザーへの連絡
まずアップロードしたユーザーに連絡してから、申し立てを提出するかどうかを決めてください。
!?!?!?
今回の件について、アップロードしたユーザー(手遊び小町代表)に連絡はありませんでした。
まずこの時点で、本来するべき手順を踏んでいないことが明らかになりました。
↓
プライバシー侵害の申し立て手続き: ステップ 4/6
ここではコミュニティガイドラインの確認を促されます。
コミュニティガイドラインをきちんと読んでいたらこんな申し立てをするわけがありません。
↓
プライバシー侵害の申し立て手続き: ステップ 5/6
プライバシー侵害の申し立て手続きの不正使用によるアカウントの停止
このお問い合わせフォームを使用してサイト上の他のユーザーに嫌がらせをしたり、虚偽のプライバシー侵害報告を行ったりすると、お使いの YouTube アカウントが使用停止になる場合があります。
虚偽のプライバシー侵害を報告した場合、アカウントが停止される可能性があることに同意します。
「YouTubeアカウントが使用停止になる場合があります。」
「アカウントが停止される可能性があることに同意します。」
大事なことなので2回言いました。
↓
プライバシー侵害の申し立て手続き: ステップ 6/6
公開されている個人情報の種類
「自分の画像または氏名」と「その他の個人情報」で申し立てフォームが異なります。
ここで想定されている個人情報は以下のようなものです。
自分の画像または氏名:個人を特定できる静止画像、音声や映像、またはテキスト
その他の個人情報:個人の連絡先情報(住所、メールアドレスなど)、個人識別情報(政府発行の社会保障番号や個人識別番号など)、金融機関情報(クレジット カード番号など)、またはその他の個人を特定する情報
今回の件でこれらにあたる「個人を特定する情報」が公開されたとは思えません。
そして、フォームの最後では以下のことを確認します。
「私はこのコンテンツが私のプライバシーを侵害していると確信しています。」
「本状に記載されている情報に偽りがないことを誓います。」
参考リンク:
本来の手順(アップロードしたユーザーへの連絡)をとらず、アカウントが停止される可能性があることに同意していることをYouTubeに示してます。これにより、S氏がアカウント停止、チャンネル閉鎖へと自らを追い込んでいるようにすら見えます。
手遊び小町のチャンネルではプライバシー侵害の申し立てについて報告がありましたが、S氏のチャンネルは本人が公
表したがらないだけで、既にYouTubeから相当なペナルティを受けているはずです。
思ったより早く、終結を宣言できるかもしれません。
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