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編み物著作権問題 決着とこれから


日々多くの方がご覧くださりありがとうございます。今日は大きな動きが色々とありましたので、時間を追ってまとめています。

2020/3/3

12時頃 S氏がコミュニティ投稿を更新し、「声明を発表」

この「声明」の中に「異議申し立てをしたチャンネル(L氏)の存続については、恐らく近日中に警告も解除され収益権も戻る」という内容が含まれていた。むしろここ以外は取り立てて重要なことはない。

と言いたいところだが、S氏の「声明」がまだ油断できない内容を多く含んでいた。

「声明」には「動画に関する著作権について」というブログ記事のリンクが貼られていた。長くて読みにくいのでおおまかな分類をしてまとめる。

①今回の著作権侵害申し立ての経緯

S氏の動画の「表現形式」や「翻訳部分」について一致している箇所があり、S氏の動画より後に発表されたものは「著作権を侵害している」とみなしたため。

(私見)「表現形式」や「翻訳部分」に著作権が発生するという根拠が乏しい。「同じような挨拶や日本語英語交じりの説明をしている」とかなら不愉快に思うこともあるかもしれないが、S氏が紹介している編み方は他の多くの海外チャンネルなどでも取り上げられているものである。

②今後の利用許諾について

「作品」「表現形式」「翻訳部分」に関しては利用許諾をとり、引用元を明記すること。無断で使用した場合は引用元の明記または動画の削除を要請する。

(私見)つまり今後も同じことが起こりうるということで全く安心できない。

③Q&Aコーナー

編み方、編んでいるシーンの動画、写真、説明、編み物教室でのレッスンなどには引用元を明記すること。編み方を少し変える、毛糸を変えるのも著作権が発生するから不可。

(私見)つまりS氏に伺いを立てないことには安心して動画をアップすることもできない…?そんなYouTubeは嫌だ!

この声明で「警告の解除」以外はやはりありもしない権利の主張ばかりでかえって腹立たしい思いになっていた私たちですが、夕方頃に朗報がありました。

18時頃 複数のユーザーにより、L氏の削除されていた動画が元通り視聴できることを確認

S氏の「声明」でも警告の解除が触れられ、YouTubeヘルプでも「異議申し立て通知を処理して申立人に転送した後、申立人には、コンテンツの削除状態を継続するために裁判所への請求を行ったという証拠を提出するまでに 10 営業日の猶予期間が与えられます。」との説明があった。動画の復活はこの猶予期間にS氏が証拠を提出しなかったことによるものであると考えられる。

L氏の削除されていた動画の復活により、異議申し立てが受理されて正当だと認められたということがわかる。

祝・チャンネル存続!

これにより、L氏のチャンネルについてはひとまずチャンネル存続、削除された動画も復活という形で決着がついた。この件については安堵している方も多いと思う。

しかし思い出してもらいたい。

私たちの目的は「L氏のチャンネル復活」でもなければ「S氏が法的な制裁を受けること」でもない。

「誰でも自由に編み物を楽しみ、動画を配信したい人が自由に配信できる状況を取り戻す」ということである。

S氏はこの自由を脅かすガイドラインを発表した。このままではまた同じことが繰り返されることも考えられるだろう。申し立てされた人の動画が数週間で復活できるとしても、その数週間の苦痛は想像を絶する。

そして、ガイドラインによって動画を上げる、編み物をするという意欲がいっそう減退した方もいるようである。

現状、手作り倉庫様が設立される事務所の顧問弁護士とこの件について話し合いを持たれているそうなので、法律の専門家の見解を待ちたいところである。

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Posted in 編み物著作権問題

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